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お盆の話。 [島暮らし]


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お盆になると、沢山の人たちが帰ってきて、
人口は多分いつもの3倍ぐらいになる中島。

普段は、暗くなれば虫の音しか聞こえないような集落に、
太鼓と生唄が響く、盆踊りの夜。

普段、野良着で顔を合わせる島の人たちが、
涼やかな服装で、うれしそうにお孫さんと歩いていたり、
軽やかに盆踊りを踊ったりしているのを見るのが好きです。

島に帰ってきた若者が、
ちょっと気恥ずかしそうに盆踊りの輪に入って、
ずっとそこにいたみたいに、すっと踊りだす感じも好き。

私たちの住む集落では、
初盆を迎えたご遺族の方が、遺影を背負って踊るのですが、

それを初めて見たとき、
ここは、私たち(移住者)の居場所じゃないな。と、
ちょっと寂しくなったものです。

この集落が大好きな私たちですが、
それでもやっぱり、移住者っていうのは、
”永遠の片思い”みたいなもので(笑)
でも、それはそれで、楽しみたいなって思っています。

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去年から盆踊りが楽しくなった様子で、
次女と長男がカキ氷を食べ終わらないうちに、
一人で盆踊りの輪の中に入ってずっと踊っていたのは長女!

私も、去年なんとか覚えたはずの盆踊り、
思い出すまで時間がかかったけれど、
なんとか踊れるようになってうれしい!

私たちに、ここで背負うものは何もないけれど、
この地に、ずっと伝承されてきた踊りだと思うと、
なんだかちょっとドキドキします。

いつも、子供たちが眠くて途中で帰っていたのですが、
今年は、一旦先に帰ったはずの長男がぐずっていたのを、
再び連れ出して、最後まで踊りました。

盆踊りが終わった後、
「よく踊ってくれて、ありがとう」なんて、
初めてお会いしたおばあさんに声をかけられたり、
「また来年も踊ってね」なんて、お菓子をもらったりして、
うれしいような、はずかしいような(笑)

”お盆”というものに、全く縁のない家庭に育った私は、
島にきて、はじめてお盆というものを知ったような気がします。

それでも、それはとっても客観的で、
まるで、映画のワンシーンを見るかのよう。

そんな風に味わう、島のお盆が、私は好きです。


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