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手をつないで [子ども達]

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こども達の言葉には、ハッと驚かされることも沢山ありますが、
その中でもとても印象に残っているのは、
ちょうど2歳離れた次女がよちよちと歩き始めた頃、
散歩道を長女が次女の手を引きながら、

「○ちゃん、だれかと手をつなぐと、ゆうきがわいてくるの!」と
嬉しそうに言った一言。

長女が2歳になりたてのイヤイヤ期の真っ盛りに次女が誕生した後の、
しばらくの間というのは、長女にとって、そして普段は呑気な母にとっても、
試練の時でした。正直、記憶がほとんどありません。

上の子供にとって、下の子の誕生というのは、
「穏やかに夫婦で幸せな日々を過ごしていたある日、
突然夫が、浮気相手を連れてきて、
君のことも愛しているけど、彼女のことも愛している。
これからはみんなで一緒に暮らそう!」
と言われるようなことだという例え話がありますが(笑)
まさに、長女にとってはそんな状況だったのだろうなと思います。

そんな時期を乗り越えた長女の一言に、
ああ、この子は自分でおねえちゃんになったんだ!と、
長女の姿が、眩しく見えたことを今でもハッキリ覚えています。

「誰かと手を繋ぐと、勇気がわいてくる」

そして、その言葉の意味を、誰よりも知っているのは、
繋いだ小さな手に守られて、ずっと歩いて来た、
母である、私自身でもあったような気がします。


また、随分前のことですが、
仕事から帰って酷く疲れた様子の夫に、
静かに次女が駆け寄り、小さな手でそっと夫を抱きしめたことがありました。
夫もあとからとても驚いていましたが、
その姿は本当に、小さな聖母のようでした。


秋口からしばらく体調を崩していた私に、
そっと近寄り、
「まま、ムリしなくてもいいんだよ。
ムリしなくてもいいんだよ」
と、私の背に手をあててやさしく言い、
何事もなかったかのようにまた遊び始めたのは長男。

何気ない一言に、ほろっと何かが温かく崩れ去り、
わーーーんって、こどものように泣きたい気持ちになりました。

・・・とはいうものの、ムリをしない!が信条の私。
先日の体調不良中も、夫に甘えてここぞとばかりに休息をとらせてもらって、
ちっともムリなんかはしてなかったんですが(笑)
思うように動けない苛立ちもあり、珍しくちょっと弱っていた私の心に、
やさしくやさしく響きました。


大人になると、ついつい多くの言葉で何かを伝えたくなってしまうけど、
誰かの心に伝えられるのは、きっと沢山の言葉じゃなくて、
きっと、もっともっとシンプルなものなのかもしれません。

みんなで手をつないで、どこまでも行こう。



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