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経緯 その三 [プロローグ]

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幸運なことに、「別荘」に縁がある。
トップの写真は福島にある父の別荘。
妻とは結婚前からよく訪れていた。
結婚後、子供と膨大な有給休暇(笑)に恵まれてからは
夏の一番暑い時期をこの標高1200mにある別荘で3週間弱は
過ごしていた。
日本においてこれは奇跡である。(笑)
だいたいにおいて
お金のある人はヒマがなく、
ヒマがある人はお金がないのであるが、
お金をそんなには持っていない僕たちが
こんなにも優雅な時間を過ごすことができたのも
なんというか、他力本願であり
僕らの力ではないのである。
他力本願であるが故に、恵みとも言うべきこの状況は
僕らに深い感謝と静けさをくれて
どこにも属さない 涼しげな自由を満喫できたのである。

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「贅沢」とはなにもシャネルや田園調布の豪邸やBMWのような物ばかりではなく
木漏れ日のなかで寝転び、お茶を飲みながら好きな本を読み
その傍らには愛すべき家族がそれぞれの心地よい時間を過ごしている
的な当たり前の風景の中にこそ隠されていると思う。
その大切なキーワードになっているのが
大自然。
東京という世界屈指の大都市に生まれ育った僕らには
六本木ヒルズやスカイツリーなど
珍しくもなんともなく
森の静寂や、鳥の鳴き声、夜中に飛んでくるクワガタムシのほうが
興味をそそられ、また同化できるのだと思う。
僕らはここでテレビを見る事をやめた。
一方的に莫大な情報を脳に「直撃」してくるテレビ。
ニコチンよりもある種、中毒性を持ったこのメディア。
見る事をやめられて本当に良かった。
このことが僕の脳の「考える力」を促進してくれていると感じるから。
偉大な大自然がそこにあろうとも、
自らの感受性がその偉大さを感じられなければ
そこには何もない事と同じである。

例年、「猛暑」「酷暑」の東京。
ここ6年僕らはその「猛」や「酷」から完全に解放され
森の中で静かに過ごしていた。
この体験は今回の移住を考えるときに
価値観形成の大きな体験となっていると思う。
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