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元旦の香 [島暮らし]

年末に、島のお店で買い物していた際、
お店の方に
「やっぱり、まちの人だから、やっぱりお節は作るんですか?」と聞かれて、
え!とびっくりしてしまいました。

どちらかと言えば、
「まちのひとだから、やっぱりお節は買うの?」と聞かれるかと思ったのです。

今は家にもよると思いますが、
島では、この時期は蜜柑農家の繁忙ピーク!のため、
年末にお節を準備する習慣はなかったとのこと。

確かに!蜜柑農家でなくとも、
年末にお節の準備をするって本当に大騒動です!!!
ましてや、今のように便利な家電やグッズ等もない状況では
どんなに大変だったのだろうかと思いますし、
蜜柑農家にお節の準備などしている暇などどこにもありませぬ~。
逆に、お正月にはどんな食卓を囲むのが伝統だったのか、
今度聞いてみたいです。

元旦の朝は、
台所から漂う、干し椎茸でとった出汁の香。

結婚してはじめてのお正月。
はじめて一人で作ったお雑煮の味が、
その後、実家で食べたお雑煮の味と同じで驚きました。
別に、習ったわけでもないのに。
お正月にだけ食べるお雑煮の味が、
私の中にしっかり残っていることを、嬉しく思いました。

子供のころは、元旦といえば、父方の祖父の家に集まって過ごしました。
お正月で真っ先に連想するのは、
年末になると、普段は見慣れない豪華な食材に囲まれて、
甲斐甲斐しくお節の準備に追われていた母の姿や、
姉と一緒に、準備を手伝ったこと。
綺麗に盛り付けられたお節料理よりも、
むしろ、作りながらつまみ食いをしたり、
冷蔵庫の中に残った色とりどりのお節の切れ端の記憶だったりします。

結婚してからは、お節といえば両家の実家でご馳走になるもので、
移住後にも、お正月はいかに楽して過ごそうかしか考えていなかったのですが^^;
なんだかここにきて急に、お節を作りたくなりました。
来年から少しずつ、我が家のお正月の味を作っていきたいです。


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