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はるみの摘果 [畑]

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↑ 早生、南柑の園地より海を望む


柑橘はその果実の大きさに関わらず、
果実一つ一つの糖分は均等に配分されます。
ということは、小玉の方が甘味が増すということでして
みずたま農園では通常のものよりも
若干、小さめに育てることを目標としております。
このコントロールが中々に難しく、
沢山実が生っている樹の果実を摘果(=間引くこと)して
実を大きくすることはできても、
あまり実が生っていない樹の果実は
摘果しなくとも、果実は肥大していき
それを小さく作ることはできないわけです。
柑橘は「裏年」「表年」などと言って
隔年で豊作になったり不作になったりしやすく(=隔年結果)
裏年の樹には大ぶりな実が着きやすく
特に温州ミカンは品質的にあまり良いものができません。
この隔年結果を修正するべく
剪定や摘果での様々な技術があるのですが
その辺りはまだまだ勉強中でして
奥が深い世界なのであります。

今年の冬、
みずたま農園でも売り出し
各方面から大変ご好評を頂きました中晩柑
「はるみ」
CMソングなども作成し、
張り切って売り出しました結果、
アッという間に売り切れとなってしまいました。
このはるみちゃんなのですが
清見とポンカンが両親でありまして
非常に濃い甘味を持ちつつ、プチプチとした食感
そして薄いジョウノウと
三拍子揃った人気の柑橘なわけです。
遡ること、去年の夏~初秋
このはるみちゃんも通常より小さく仕上げるべく
摘果を調整し(そのつもりでしたが・・・・・)
せっせと畑仕事に励んでおりました。
そんな中、県の営農支援職員のSさんにわざわざ園地まで来て頂き、
色々とご指導を受けていた最中・・・・・・。
はるみちゃんの園地に着いたとたん、Sさんが絶句しています。
そして
「Hさん(僕です)・・・・・、はるみはこの時期になってしまうと、もうほとんど肥大しませんよ・・・・・・・」
Sさんの言葉に最初は意味がわからず、話がかみ合わなかったのですが
やがて全てを理解し
ガーン!(笑)
その時のはるみの大きさは金柑大の大きさ。
通常のはるみは大体、伊予柑より一回り小さいくらいでしょうか。
はるみの収穫は一月下旬~二月。
伊予柑の収穫よりも後なので、まさか伊予柑よりも先に肥大が止まるとは
思ってもみませんでした。
先輩農家の皆さんには
「まだまだ、摘果が足らん!」
とは言われていたのですが
僕の想像をはるかに超えて、大量に摘果しなければならなかったことに
その時はじめて気がつきまして
これも多々ある一年目の失敗のひとつであります。
ただ、このミニはるみちゃん、
小さいだけに甘味が非常に強く(これを先輩農家の方に話すと ”そりゃ、そうじゃろ” と言われました(笑) )
充分に商品価値があるとの判断で販売したところ
これが瞬く間に売り切れる人気商品に(笑)
今期限りの幻のヒット商品になりました。

今年のみずたま農園のはるみは裏年の樹が多く
来年の出荷は今年と比べ、大分少なくなりそうな気配ですが
今年も頑張って育てていますので
どうぞ、お楽しみに待っていてください~!




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