SSブログ

盆踊り [島暮らし]

帰省の若者で賑わっていた中島のお盆でしたが、
お盆休みも終わって、また静かな日常が戻ってきました。

私達の住む集落では、先週盆踊りと、灯篭流しがありました。
まずは盆踊り。
予定では灯篭流しも同日行われるはずでしたが、
直前まで雨が降っていたため、翌日に延期に。

盆踊りは、集落の選果場にて行われました。
今まで盆踊りと言えば、遠くから風に乗って聞こえてくる
歪んだテープの音に、屋台の匂い。赤い提灯。
そんなものに、しみじみと夏を感じていましたが、
中島の盆踊りは、少し違いました。

帰省中の若者や子供達で、いつになく賑わう会場。
出店は、生ビール OR カキ氷 という二者択一(笑)

やぐらの上では、生唄に、太鼓の伴奏がはじまっています。
一体どれだけの歴史があるんだろう。
やはりテープではなく、こうして口伝えにずっと受け継がれてきたものというのは、
とても素敵で、風情があります。
祭りや集落の歴史などにもとっても興味が出てきました。

まだ踊り始める人の姿もなかったので、とりあえず、カキ氷~!
とそこへ、
いつもお魚を頂いたり大変お世話になっている元気なWさんが
つかつかっと現れて、こどもたちに100円玉を握らせてくれました。

ありがとうございます。ごちそうさまでした~!!

しばらくすると、集落のおじ様たちが、突然颯爽と踊り始め、
それを合図にするかのように、大きな踊りの輪が出来ました。

IMG_5634.JPG

IMG_5636.JPG

IMG_5644.JPG

上の写真中央に少しうつっているのですが、
亡くなられた方の遺影を、遺族の方が背負って踊るという
この集落特有の風習があり、最初は驚きましたが、
私達家族の移住後に亡くなられた、Yさんの遺影を、
小学生のお孫さんが背負い颯爽と踊る姿にとても感動しました。

もともと、盆踊りすら踊ったことのない私。そして初見にめっぽう弱い私・・・。
すごくシンプルな動きなはずなのに、見れば見るほど分かりません(苦笑)
遠巻きに、首をかしげながら動きを真似ようとしていたら、
簡単簡単ー!と、
ご近所のダンディーな潜りの猟師さんと、かわいいっ奥様♪のご夫婦に、
輪の中に引き込まれました(笑)

しかし、わ、わからない(笑)
手はようやく出来た!と思っても足がばたばたしてしまったり(笑)難しい。
それでも、こうして同じ集落の人たちと、ひとつの輪になって踊るというのは、
ちょっと感慨深いものがありました。

やっと、なんとなくカタチを掴めて、踊るの楽しくなってきた頃、
長男が足にまとわりついたりスカートに隠れたりで、
結局片手に長男を担いだまま、ぐるぐる回っているだけになってしまったのですが(笑)

その後、休憩して皆さんの踊りを眺めていたら、
輪の中で踊っていらした先ほどのWさんが、すっと私の方に寄っていらして、

「これを残すために、みんな必死なんじゃ」と一言。

この過疎化の集落で、伝統を残していくということはどれだけ大変なことだろう。
あの場所にいた人たちの中に、脈々と受け継がれ息づいているたくさんのもの。。
そんなものがあることを、なぜだか無償に羨ましく思いました。

私は移住者なのだと、疎外感でも、寂しさでもなく、
なぜか、ただはっきりとそれが目に見えるかのように感じました。

この集落に流れる時間、血、たくさんの大切なものが、
この先もずっと絶えることなく続いていくことを、切に願います。

そして、いつか私達も、この島、この集落に流れる宝物を、
受け継ぎ、子供達に伝えていくことが、できますように。
















この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。